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コトタさんの教えて!項羽と劉邦 第111回

なた「このブログでまさか3桁ゾロ目回が来るとは思ってませんでした」

コトタ「無双武将編+マイナー武将編の合計回数も超えましたねぇ」

なた「果たしてこの企画は残り何回続くのか!!」

コトタ「あれ?決まってない!?」

なた「はい!!!!!!!!」

 

劉氏VS.呂氏・その3

コトタ「勢いで本編始めちゃってるじゃないですか」

なた「オープニングトークはネタが思いつく時と

   思いつかない時があるので許してください」

コトタ「ふむ……。

    えーっと、前回は太尉の周勃が上将軍で趙王の呂禄

    を騙して北軍の軍権を掌握したんでしたね」

なた「ですです。

   そして残りは相国で呂(梁)王の呂産率いる南軍を何とかしないといけませんでした。

   しかも呂産は賈寿の進言で宮殿へ向かって後少帝を確保しようとしています」

コトタ「皇帝を確保されると、北軍の周勃はもちろん、

    長安の外にいる灌嬰や斉楚までもが逆賊になってしまう」

なた「それは絶対に防がないといけません。

   というわけで曹参の息子で御史大夫(副首相格)代行の

   曹窋が陳平の元へやってきた、ってのが前回までのお話ですね」

コトタ「この内容をオープニングトークですれば良かったんじゃ……」

なた「さて今回のお話に入っていきますが」

コトタ(あ、スルーされた……)

なた「曹窋から報告を受けた陳平は朱虚侯の劉章(劉肥の息子)を呼び寄せます」

コトタ「血気盛んな若き劉氏ですね」

なた「陳平は劉章を北軍へ向かわせ、周勃をフォローさせたのです。

   周勃は劉章が到着すると"殿下には陣営の守備をお任せします"と兵を与えました。

   曹窋は宮門の守備兵らに"相国(呂産)を宮殿に入れるな!"と命令を出します」

コトタ「そこに呂産がやってくる?」

なた「はい、呂産は呂禄が北軍にいないことを知らなかったようでして、

   皇帝を確保して宮殿でクーデターを起こそうとしてたのでした」

コトタ「でも既に門を塞がれていて何もできない、と」

なた「南軍を率いる呂産は門の前をうろうろと行ったり来たり。

   曹窋はその姿を見て"相国が門を突破してはまずい!"と焦り、

   すぐに周勃に報告へ行きます」

コトタ「宮殿の目の前で戦闘開始したら大変ですものね……」

なた「守備兵だけでは南軍を抑えきれない可能性も高いですからね。

   周勃は呂氏誅滅失敗を恐れていたのもあり、

   あえて呂氏誅滅は掲げずに劉章にこう伝えます。

   "殿下、即刻宮殿に入り、陛下をお守りください!!"と」

コトタ「若干消極的なんですねぇ……」

なた「周勃だって自分が可愛いですから……。

   さて、劉章は1000程度の兵を率いて宮殿へ向かいます。

   すると呂産はもう宮門を突破していたのでした」

コトタ「戦闘開始?」

なた「そうなるはずでした。

   が、ここで大風が巻き起こり呂産の兵士達は混乱し、

   戦うことができなくなります」

コトタ「大風……!

    亡き劉邦の力か何かですかねぇ」

なた「かも知れませんね。

   呂産は逃走するも、追いかけてきた劉章にトイレで斬り殺されています」

コトタ「あらら……。

    結構あっけない終わりですね……」

なた「劉章はそのまま他の宮殿の守備隊長をしていた呂更始を殺し、

   北軍へ戻って周勃に呂産殺害を報告します。

   安心した周勃は兵を送って呂氏に連なる老若男女全てを

   捕らえて刑に処したのでした」

コトタ「遂に呂氏が滅びた……!」

なた「ですね。

   後日、趙王の呂禄、燕王の呂通も捕らえられて殺され、

   呂嬃(呂雉の妹)も樊伉(樊噲の息子)と共に死罪となっています。

   それと魯王の張偃(呂雉の外孫)も王位を剥奪されたのでした」

コトタ「樊伉まで……」

なた「まあ呂氏の血が半分混じってますからね。

   この一件で呂氏の諸侯王3人が消えた為、

   死んだ趙王の劉友(劉邦の息子)の息子である劉遂を趙王に、

   瑯琊王の劉沢を燕王に、済川王の劉太を梁王に封じております。

   あと呂氏の腹心だった審食其も太傅から左丞相に戻されました」

コトタ「審食其は許された感じなんですかね……」

なた「んー……。

   元より劉邦不在の劉邦一家を守ってた功績もあったでしょうしね。

   呂氏ではなかったので大丈夫だったのでしょう。

   "とりあえずは"」

コトタ「あ、意味深……」

なた「そして暫くして、長安でのクーデター騒ぎが落ち着いた頃に、

   劉章が兄である斉王の劉襄の元へ出向き、事情を話して撤退させました」

コトタ「これで全部丸く収まったってことですね!」

なた「そうなりますかねぇ。

   斉兵の撤退中にちょっとしたエピソードがあるので、

   それも紹介しておきましょう」

コトタ「ほほう?」

なた「滎陽で待機していた大将軍の灌嬰は、

   劉襄に挙兵を唆したのが魏勃だと知り、彼を呼び寄せ叱責しました。

   要するに"勝手なことしてんじゃねえ!"ってことなんですが」

コトタ「何で!?」

なた「だってそうでしょう。

   長安の混乱を間違いなく制圧できる力があればいいですが、

   失敗してれば呂氏がさらに力を付ける結果になっていたかもですし」

コトタ「それもそうですけど……」

なた「魏勃は声を震わせながら言います。

   "我が家が火事になってたとして、いちいち家長に報告してから

    消化作業はしないでしょう!?"と」

コトタ「"我が家が火事"ってのは呂氏がクーデターを

    起こそうとしている長安のことですね」

なた「ですね。

   灌嬰は震えている魏勃をジロリと睨みつけてから、笑い出しました。

   "民衆は魏勃の勇敢さを讃えているらしいが、

    こんな愚かな奴に何ができたか"と」

コトタ「そこまで言わなくても……」

なた「魏勃は免職され、灌嬰は兵を率いて長安に戻ったそうです」

コトタ「魏勃は曹参に認められた人物なのに……。

    それに灌嬰や周勃、陳平が呂氏に阿諛追従してなければ、

    ここまで事態は長引かなかったと思うんですがねぇ……」

なた「それはそれで戦乱が再開するだけだったかも知れませんし、

   呂氏はどうあれ、呂雉に反することは難しい情勢でしたからね。

   さて、呂氏が滅びた漢王朝は新体制に入ります」

コトタ「諸侯王だけでなく数多くの呂氏が国政のポストを埋めていたでしょうから、

    その穴が抜けたってなると問題は山積みでしょうね」

なた「そこらも大事ですが、何より一番の問題は後少帝、

   つまり皇帝です」

コトタ「ん?

    政治は陳平、軍事は周勃と灌嬰が支えればいいだけでは?」

なた「それじゃダメなんですよ。

   まだ幼くて何もできないんですから、第二の呂氏の出現を許してしまう

   可能性が高いでしょう。陳平や周勃がそうならないとも言えませんし」

コトタ「あー……」

なた「それに後少帝はそもそも恵帝の息子かも怪しかったでしょう?」

コトタ「そう言えばそうでしたね」

なた「群臣は話し合います。

   "陛下もそうだが梁王(劉太)、淮陽王(劉武)、常山王(劉朝)だって

    恵帝の息子ではないだろう。呂氏が自分の権威付けの為に、

    他の家から連れてきた子供でしかない。

    今は問題ないが、彼らが大人になった時にどうなることか。

    陛下含めて彼らを処分して、劉氏諸侯王で一番徳のある者を皇帝にしよう"と」

コトタ「あれ?

    斉王の劉襄が即位するって流れだったのでは?」

なた「それが賛否両論でしてねぇ。

   その辺りの会話見てみましょうか。

   特に名前が残ってない人は群臣A群臣Bって感じになりますが」

 

群臣A「斉王は高祖(劉邦)の嫡長孫だ!

    彼こそ次の皇帝に相応しいだろう」

群臣B「いいや、呂氏が外戚として漢王朝を乱したのを忘れたか。

    斉王の外戚に当たる駟氏が同じようにする可能性が高い」

群臣C「そうだな。

    宰相となっている駟鈞は虎の様に凶悪な人だと聞くぞ」

劉沢「私も反対だ。

   奴は先日の挙兵に際して私を騙したからな」

群臣A「ぐぬぬ……」

 

コトタ「ああ、劉襄は祝午を使って劉沢の兵を奪ったんでしたね。

    ここで影響してましたか……」

なた「はい。

   続きもあります」

 

群臣B「私は淮南王の劉長(劉邦の息子)様こそ次の皇帝に相応しいと考える!」

群臣C「彼は高祖の息子であり、膂力も凄まじいが天子の器ではない。

    それにまだ若すぎる。亡き母君の家系も優れていなかっただろう」

群臣B「ぐぬぬ……。

    ではお主は誰が相応しいと思うのだ!!」

群臣C「代王の劉恒(劉邦の息子)様だ」

群臣A「ああ、代王は高祖の息子でも最年長だったな。

    仁徳もあるし、何より生母の薄氏も謙虚で善良なお人だ」

群臣B「そうだな。

    年長者を立てるのは天下の道理である。

    それに仁徳が世に知られているならば尚更だ」

劉沢「私もそう思う。

   代王を即位させよう」

 

コトタ「つまり劉恒が次の皇帝に……?」

なた「ええ。

   ですが、スムーズに即位まで進んだわけでもなくてですね。

   次回から文帝編開始!!!!!!!!」

コトタ「新編始まったーーーーー!?

    じ、次回をお楽しみに!!」

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