July 2020  |  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

コトタさんの教えて!項羽と劉邦 第47回

なた「最近だと第44回と第46回の余談で三国志と絡めた話をしましたが、

   今回、というか次回もそれがあります」

コトタ「先に言っちゃうんですか」

なた「毎回三国志と絡めることができるわけではないですけどね!」

コトタ「そういうのも踏まえて分量を考えて、

    文章構成するのも才能ってもんですよ」

なた「なたちゃんにそこまでの才能を求めないでください!!

   ってところで才能溢れる陳平のお話から今回は始めたいと思います」

コトタ「綺麗にまとめましたね……?」

 

最高の謀略家・その1

なた「三国志はもちろん、日本の戦国時代でもありがちなことなんですが、

   人物をみんな"武将"と表現することがありますよね」

コトタ「君主でも武官でも文官でも武将って呼ぶのはありますね」

なた「それと似たようなもので"軍師"ってのがあります」

コトタ「似たような……?」

なた「ほら、文官であればみんな軍師と表現されることが多いでしょう。

   例えば三国志だと荀、諸葛亮、司馬懿、陸遜辺りは軍師と呼ばれますが、

   みんな軍師かって言われると違うでしょう?」

コトタ「あー、なるほど。

    彼らは政治家か将軍ってとこでしょうか」

なた「ええ、あえてカテゴライズするならば、それが正解に近いでしょう。

   では劉邦の愉快な仲間達のお話ですが、蕭何と張良はどうでしょう?」

コトタ「これまでの活躍を考えると蕭何は内政担当で、

    張良は外交担当ってとこでしょうか」

なた「概ね合ってますが、張良は劉邦の筆頭軍師として有名ですし、

   太公望と並ぶ名軍師とされていますので、決して外交だけの人ではないんですがね。

   ただ曹操が荀を迎えた際"我が子房(張良の字)"と言ったのはご存知でしょう?」

コトタ「はい、知っています」

なた「つまり張良は荀の様な人物だったと考えるべきで、

   勢力の基本戦略や方針を献策するのがお仕事だったわけです」

コトタ「ふむふむ」

なた「まあ……荀は蕭何の役割も担っていたスーパーマンなんですがね……」

コトタ「凄すぎる人物だ……」

なた「で、今回の主役である陳平も軍師としての評価が高いのですが、

   厳密に言うと謀略家です。しかもこの時代でも最高峰の」

コトタ「だからサブタイトルが最高の謀略家なんですね」

なた「ええ。

   そして冒頭に話した三国志と絡める余談ってのはまた次回なのですが」

コトタ「今までのがそうじゃないんですか!?

    めちゃくちゃ荀とか出てましたし!!」

なた「それとは別にあるんですよ!

   では本題の陳平のお話をしますね」

コトタ「はーい」

なた「陳平は若い頃から勉強や読書が好きな人でしてね。

   お兄ちゃんの家で暮らしていたのですが、全く家の手伝いをしませんでした」

コトタ「これは追い出されそうな予感……?」

なた「それどころかお兄ちゃんは陳平の支援をしていてですね。

   お兄ちゃんの奥さんが手伝いをしない陳平に文句を言ったところ、

   お兄ちゃんは激おこになって離婚しちゃってる程なんです」

コトタ「ええ……」

なた「成人した陳平は地元のお祭りの主宰を任されたのですが、

   そこで祭肉を素早く均等に分配したところ、老人達が

   "陳平の裁きは素晴らしいなぁ"と言ったそうです。

   それを聞いた陳平はため息をつきました」

コトタ「褒められてるのに何故です?」

なた「"天下を裁かせてくれれば肉と同じ様にできるんですがねぇ"と言ってるんですよ。

   つまりこの頃から陳平には大志があったのでしょう」

コトタ「自分の境遇に満足してなかったんでしょうかね」

なた「貧乏なおうちだったみたいなので、そうなんでしょうね。

   で、懐かしの陳勝と呉広の乱が起きます」

コトタ「久々にその名前出ましたね!?」

なた「陳平は地元の若者を率いて魏咎に仕える道を選び、

   戦車と騎馬の管理担当に任命されています」

コトタ「一兵士ではなく、ちゃんと役割を貰ってるのが有能の証明でしょうかね」

なた「地元での名声もあったでしょうしね。

   ただ陳平は魏咎に色々と献策するも全て却下され、

   さらには同僚からは讒言されてしまう始末」

コトタ「その結果、項羽軍に奔ったんでしたね」

なた「ですです。

   項羽軍でもそれなりの位を与えられたようなんですがね、

   やっぱりあまり相手されなかったようでして」

コトタ「項羽は劉邦と逆で他人の話を聞かない人ですものね」

なた「時代は進み、劉邦が三秦を攻め始めた頃、

   実は殷王の司馬卬も反項羽の動きをしていたんです」

コトタ「前回、魏豹と司馬卬の"片方は劉邦を攻撃するつもりはなかったでしょうけど"

    ってお話はそれが理由なんですね」

なた「その通り。

   そんなわけで司馬卬討伐の兵を率いたのが陳平なんです」

コトタ「ほほー」

なた「あっさり陳平は司馬卬を倒して殷を平定。

   この功績で都尉に任じられています」

コトタ「昇進したわけですね」

なた「と思いきや、タイミングが良いのか悪いのか、

   劉邦が黄河を渡った為に殷の地は劉邦の手に落ちてしまいました」

コトタ「前回の快進撃ですね」

なた「ええ。

   というわけで項羽は殷を奪われたことに激怒し、

   殷を平定した将兵らを処刑しようとしたのです」

コトタ「いやいや、将兵は何も悪くない……」

なた「当然陳平は"あれ?私殺されてしまうのでは?"と思い、

   下賜された財貨や都尉の印綬を使者に渡して項羽へ返し、

   逃げ出したのでした」

コトタ「あらら……」

なた「陳平は劉邦を頼ろうと考え、黄河を渡ろうと船に乗ったのですが、

   船頭は陳平の姿を見て"どう見ても一般人ではないなぁ。金目のものを持ってそうだ"

   と襲おうとしたのです」

コトタ「治安悪すぎでは……」

なた「戦乱の世ですから……。

   陳平は船頭の目の動きや表情から"あれ?私殺されてしまうのでは?"と思い、

   突然裸になって船を漕ぐ手伝いを始めたのです」

コトタ「えっ!?」

なた「船頭はそれを見て"なんだ、貧乏人か"と勘違い。

   無事に陳平は黄河を越えることができたのでした」

コトタ「めでたし、めでたし」

なた「まだ終わりじゃないですよ!!!

   続きは次回ですけどね!」

コトタ「陳平で2回やっちゃうんですか!?」

なた「最初からそう言ってるじゃないですか(言ってないかも)」

コトタ「ええ……。

    では次回の教えて!項羽と劉邦をお楽しみに!!」

pagetop