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コトタさんの教えて!三国志 八王の乱編 第26回

なた「前回の最後にも言いましたが、

   サブタイトルにずっと書いてた成漢が誕生します」

コトタ「趙廞や李特が独立した時に成漢ができるのか、

    もしくは出てきてない司馬氏が益州に来て独立!みたいなのを考えていました」

なた「では成漢はどの様に誕生したのか見ていきましょう!」

コトタ「はい!」

 

成漢の誕生・その7

なた「さて前回、李流が亡くなり、甥である李雄が後継者となりました。

   当然ながらみんな李流の遺言を守り、李雄を君主として推戴したのです」

コトタ「ふむふむ」

なた「で、李特同様に大将軍・大都督・益州牧を自称しています」

コトタ「その組み合わせ3回目ですかね……」

なた「范長生のお陰で蘇った李雄軍は羅尚との決戦に望みます。

   まず李雄は部下を羅尚に送り内通をさせます。

   "攻撃してくれば城内から呼応しますよ!"と」

コトタ「羅尚は信じますかね……」

なた「信じたようです。

   羅尚は隗伯という武将に攻撃命令を出しています」

コトタ「罠って疑えないぐらい余裕もなかったんでしょうか……」

なた「のこのことやってきた隗伯の軍は李雄の城から合図が見えたので近づいた所、

   隠れていた李驤に突撃されて敗走します。

   そのまま李驤は隗伯を追撃し、成都少城まで近づくと

   "李雄を倒したぞー!"と兵士みんなで万歳しながら大声を挙げさせます」

コトタ「んんん?」

なた「"お?味方が勝って帰って来たか"と開城。

   李驤軍はそのまま城に入り込むことに成功したのです」

コトタ「策が光ってますね!?」

なた「羅尚は李雄の策略だと気づいて成都太城に逃走しましたが、

   隗伯はそのまま捕まっています」

コトタ「いつもなら"部下"とか"側近"とかであえて名前出さないこと多いですけど、

    隗伯って重要な人物なのですか?」

なた「李蕩が戦死した時に北の陣地にいて裏切った武将の片方ですよ」

コトタ「わーお!」

なた「李雄の前に引き出された隗伯は死を覚悟していたでしょうけど、

   なんと許されています」

コトタ「兄の仇を許す度量……ですかね。

    司馬氏は実の兄すら殺そうとするぐらいなのに……」

なた「次に李雄は李驤に羅尚の兵站を攻撃させています。

   そして李雄自身は羅尚のいる成都太城に攻め込んだのです」

コトタ「今度こそ羅尚と決着ですか!!」

なた「羅尚は部下に城を任せて巴郡(益州の東端)に逃亡しています」

コトタ「ええ……」

なた「兵站を攻められて食糧不足になってましたからね。

   もう無理だ、と逃げたのでしょう」

コトタ「理由になってませんよ!!!」

なた「羅尚の部下は城門を開いて李雄を迎え入れています。

   遂に李雄は成都を完全に制圧し、李特の遺志を果たしたのでした」

コトタ「逃げた羅尚を追いかけなかったんですか?」

なた「成都城内の民衆が飢えていたので、そちらの救援を優先したみたいです」

コトタ「"徳"ですね……」

なた「まあそれが原因で羅尚は巴郡で軍勢を整えられたんですけどね。

   あと李雄が成都を抑えたことで荊州に大量の益州民が避難してるのですが、

   その流民達に仕事や畑を与えたのが、何度も登場してる荊州刺史の劉弘です。

   八王の乱と永嘉の乱で荒れ放題だった中華の地で、

   唯一荊州が安定していたのは劉弘の尽力が大きかったのでした」

コトタ「八王の乱の解説の時は突然出てきた人でしたが、

    色々裏でやってたんですね」

なた「ですね。

   この一連の出来事が303年後半のお話ですが、

   洛陽では司馬乂が死んで数ヶ月した頃です」

コトタ「李雄は司馬乂の守りたかった西晋にとっては敵ですが頑張って欲しいですね」

なた「さて、羅尚を破って李雄が勢力基盤を整えたところで、

   ここからは早足に説明します」

コトタ「お?」

なた「まず李雄は名声のある范長生に臣従すると言い出します」

コトタ「突然何を言い出すのですか!?」

なた「当然范長生は拒否していますので安心してください。

   周りの部下達も李雄を支持したので304年に成都王を名乗っています」

コトタ「司馬穎……?」

なた「そう言えば司馬穎も成都王でしたね。この頃、まだ生きてますが……。

   えっと李雄が成都王になったことで、ここに成漢が誕生したのです」

コトタ「おーーー!」

なた「李雄は一族や重臣に官職を与え、右腕のリリちゃんは太尉になっています。

   また西晋の法律は全て取り払い、簡単な法律に変えています」

コトタ「新しい国の始まりですね」

なた「306年になると范長生が李雄に会いに来ました。

   李雄自ら出迎えると范長生を丞相にしています」

コトタ「李雄にとっては大恩人ですものね」

なた「范長生は李雄に対して"皇帝になるべきです"と進言し、

   李雄は皇帝に即位し、改元もしております。

   国号は"大成"」

コトタ「成漢は!?」

なた「当初は大成(もしくは成)という名称でしてね。

   かなり時代は進んで338年に李寿(李驤の息子)が即位した際に

   国号を"漢"に改めてるのです。

   で、漢って中華の歴史において前漢や後漢を始めいっぱいあるんですよ。

   なので李雄の興した漢は成漢と呼ばれるのです」

コトタ「蜀を季漢って表現してるのもそういうことでしたね。

    蜀の本来の国号は漢でしたものね」

なた「ですです。

   李雄が皇帝になったので、李特は景帝と追号されています。

   あと寧州で頑張っていた南夷校尉の李毅、覚えてます?」

コトタ「そう言えば放置されてましたね」

なた「李雄が討伐の命令を下してますが、

   ほぼ同時に李毅は病死してしまい城は陥落しています」

コトタ「タイミングがいいのか悪いのか……」

なた「ちなみに羅尚の最後も話しておきましょうか」

コトタ「あ、気になりますね」

なた「李特を討伐した功績で都督梁益二州諸軍事に任じられているのですが、

   益州は巴郡以外李雄が支配してますので、ほとんど梁州の兵権だけ貰った状態です。

   しかし梁州は食糧が少なかったので荊州に支援を求めていました」

コトタ「となると劉弘ですね」

なた「ええ。

   劉弘の部下は"少し米を送りましょうかね"と言いますが、

   "羅尚殿が巴で李雄を抑えてくれてるんだぞ!?"と怒り、

   部下の提案の6倍以上の食糧を送っています」

コトタ「やっぱり劉弘は良い人だ」

なた「荊州の支援もあって羅尚は再び李雄と戦っています。

   リリちゃんが暗殺されたり、各地の将軍が土地ごと羅尚に寝返ったり、

   何度か李雄は苦戦することになります」

コトタ「意外と善戦してる!?」

なた「しかし310年に羅尚が亡くなり、巴郡は大混乱。

   311年には李驤や李始(李雄の兄)が巴郡を制圧しています」

コトタ「長かった羅尚との戦いが終わったのですね……」

なた「このタイミングでまた改元しています。

   羅尚を倒し、益州全土を得たことが理由でしょう」

コトタ「三国を制し、中華全土を統一していたはずの西晋でしたが、

    気付けば益州を失っていたんですね……」

なた「次回から成漢とは違うところの話をしますが、

   それもまた異民族による反乱なんですね」

コトタ「あ、まだあるんですね」

なた「李雄を超える英雄が出て来ますよ!

   それは置いといて、何故西晋は各地の異民族の反乱を

   平定できなかったかわかりますか?」

コトタ「あ……。

    八王の乱でそんな暇がなかった……?」

なた「大正解!

   つまり八王の乱と永嘉の乱は表裏一体なんです。

   朝廷や皇族が権力争いに集中していたことが大きな要因でした」

コトタ「ほええ……」

なた「というわけで成漢誕生編はここで終わりです!!!」

コトタ「八王の乱編の永嘉の乱編の成漢誕生編ですかね……」

なた「編が続いて気持ち悪いですがそんな感じです。

   まだもう少し続きますがお付き合いください!」

コトタ「はーい!

    では次回また会いましょう!」

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