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コトタさんの教えて!三国志 八王の乱編 第10回

なた「今回も司馬冏のお話です」

コトタ「前回の半分は他の司馬氏についてでしたけどね」

なた「でしたね。

   ちなみにその前回は書く順番を間違えてましてね。

   司馬冏(司馬攸の息子)が自分勝手な政治を行ったのは後半の各司馬氏の行動の後のお話です」

コトタ「なるほど。

    司馬穎(司馬衷の弟)らが洛陽を離れてから司馬冏の専横が始まったのですね」

なた「その順番です。

   では早速見ていきましょう」

 

司馬冏の末路

コトタ「なんとなくどうなるかわかりますが……」

なた「まあ想像通りだとは思いますけど……。

   とりあえず司馬冏がどういう動きをしたかですね」

コトタ「お願いします」

なた「まず302年に司馬尚が亡くなっています」

コトタ「いやいきなり知らない司馬出されて、

    しかも死なれても困ります」

なた「司馬遹(司馬衷の息子)の末の子供ですね。

   この頃皇太孫だったのですが」

コトタ「確か前の皇太孫は司馬臧で、司馬倫(司馬昭の弟)に殺されたんですよね」

なた「ですです。

   なので司馬衷の直系の後継者が1人もいなくなったのです」

コトタ「だけど後継は必要ですよね」

なた「もちろんです。

   そこで名前が挙がったのが司馬穎です」

コトタ「たくさんの特権を放棄して、身を引いたまともな司馬氏の1人ですね」

なた「ですです。

   しかし司馬冏にとっては司馬穎が皇帝になってもらっては困ります」

コトタ「何故です?」

なた「司馬衷は暗愚で扱いやすかったからです。

   司馬穎はコトタさんの言う通りまともではあるので、司馬冏が好き勝手にできないですよね」

コトタ「確かに……」

なた「で、司馬冏が後継の候補として出したのが清河王の司馬覃です」

コトタ「また増えた!!!!」

なた「えっと司馬遐(司馬衷の弟)の息子なんですけどね。

   その司馬遐は300年に28歳で亡くなってまして」

コトタ「ん?じゃあ司馬覃は相当若い?」

なた「この時8歳です」

コトタ「若いってレベルじゃないですね!!!」

なた「司馬冏は権力維持の為に幼い皇太子を据えることを考えたのです」

コトタ「どうなったのです?」

なた「司馬覃は皇太子になっています」

コトタ「司馬冏の思った通りに動いていくんですね……」

なた「ここで司馬冏は太子太師(皇太子の教育係)にもなっています。

   司馬覃を利用できるように、ってことですね」

コトタ「誰か司馬冏を止められないんですか!?」

なた「もう少し待ってくださいね。

   コトタさんと同じ様に思った重臣らが進言や諫言をしていますが、

   司馬冏は全て聞き入れることはありませんでした」

コトタ「人の意見はしっかり聞きましょうよーーーー」

なた「司馬冏自ら曹攄(曹休の孫)に"みんな俺を諌めてくるけどどう思う?"と聞き、

   "このままだと危ないので斉の地に帰りましょう?(司馬冏は斉王)"と答えられましたが、

   それも無視してます」

コトタ「じゃあ何で聞いたんですか!!!

    答えが決まってる相談はめんどくさいですよ!!!」

なた「顧栄(顧雍の孫)なんてのもいましたが、

   "司馬冏の側にいたら災禍が訪れるだろう"ってことで離れてます」

コトタ「三国時代の人物の子孫が重要ポジションに揃ってたんですねぇ」

なた「それぐらいの時代ですしね。

   さて司馬冏の周りが警戒し始めている中、時代は動きます」

コトタ「次はどの司馬氏が……?」

なた「長安にいた司馬顒(司馬孚の孫)です」

コトタ「知ってる司馬氏!」

なた「司馬顒は当初司馬倫側でしたが、最終的に味方になったので許されていたって話をしたと思います。

   ですが司馬冏は実は根に持ってましてね。

   いつか復讐してやろう、と考えていたそうです」

コトタ「ええ……」

なた「都にいた司馬顒の部下がそのことを知って"主君が危ない!"と長安へ逃げ戻ります。

   "司馬冏様は朝廷に恨まれてます!司馬穎様を迎え入れて天下を安定させましょう!"

   と部下は伝え、司馬顒は同意しました」

コトタ「おお!」

なた「司馬顒は司馬冏の専横を糾弾した文章を上書し、

   司馬乂、司馬穎、司馬歆、司馬虓に協力を仰いでいます」

コトタ「司馬虓は初登場ですね……」

なた「司馬虓は司馬懿の弟である司馬馗の孫でして、

   八王ではありませんが范陽王です。」

コトタ「これまで登場した司馬氏から見ると少し遠い親戚?」

なた「ほんの少しだけ遠いですね。

   司馬衷視点なら司馬顒も司馬虓も同じ親等ですが」

コトタ「ふむふむ」

なた「司馬乂、司馬歆、司馬虓は司馬顒に呼応しました。

   鄴にいた司馬穎は重臣に反対されましたが、それを押し切って同調しています」

コトタ「まともな司馬氏が動いた!!!」

なた「司馬冏は上書が届くと臣下を集めて"どうしよう?"と相談を持ちかけます」

コトタ「これまで何度も諫言してきましたよ!」

なた「ところでコトタさん。

   この頃、司空に就いていた人を知ってます?」

コトタ「急に話変わりましたね!?

    全然知りませんが、これまで出てきた人ですか?」

なた「いえ、初登場ですかね。

   東海王の司馬越なのですが……」

コトタ「まーた新しい司馬氏……」

なた「この人は司馬懿の弟である司馬馗の孫なのですが、

   さっき登場した司馬虓とは父親が違います。

   司馬虓は司馬綏の息子で、司馬越は司馬泰の息子です」

コトタ「知らない司馬氏で知らない司馬氏を説明しないでください!!!」

なた「"知らない司馬氏で知らない司馬氏を説明"ってなかなかパワーのある言葉ですね……。

   話を戻しまして、えっとこの司馬越ですが、

   さりげなく楊駿討伐の際、賈南風に協力したことで昇進している人なのです」

コトタ「どうして今紹介するのです?」

なた「司馬冏が集めた臣下の1人にいたからですね。

   "司馬冏様の功績は確かにすごいです。でも司馬穎と司馬顒を抑えるのは無理です。

    権力を2人に渡して斉の地へ帰りましょう?"と、どこかで見た様な意見を司馬越は言っています」

コトタ「司馬越も割とまともな司馬氏の1人みたいですね?」

なた「うーん……それは今後を見てから考えましょうか。

   さらに言えば司馬越は最後の八王です」

コトタ「ここで出てきた!?」

なた「結局、司馬冏は対抗する姿勢を見せて、意見なんて聞かなかったんですけどね。

   早速動いたのが司馬乂です」

コトタ「えっと……司馬衷の弟でしたね」

なた「覚えてましたね。

   司馬乂は洛陽にいたので動きが早かったのでしょうけどね。

   宮廷に入って司馬衷を確保してから、大司馬府を攻撃しています」

コトタ「大司馬府は司馬冏の職場ですね」

なた「ええ。

   戦いは数日続きましたが、司馬冏側はかなり劣勢です」

コトタ「もう司馬冏には味方がほとんどいないのでは……」

なた「いなかったでしょうね。

   大司馬府の長史が司馬冏を捕らえて、そのまま司馬乂に投降したという結末です」

コトタ「部下に裏切られたってことですね……」

なた「司馬乂は司馬冏を司馬衷の前に引き出します。

   すると司馬衷は司馬冏に同情して"命だけは助けてあげない?"と助命を提案します」

コトタ「みんな親戚ですもの……そりゃ同情しますよね……」

なた「しかし司馬乂の命令で司馬冏は処刑されています。

   司馬冏の息子である淮南王の司馬超、楽安王の司馬冰・済陽王の司馬英は……」

コトタ「なたさん、重要じゃない人物でも司馬氏ってだけで登場させてません……?」

なた「そ、そんなことないです。

   えっと3人の息子は金墉城に幽閉されています。

   また司馬冏の弟、北海王の司馬寔は王位を剥奪されています」

コトタ「他の司馬冏に協力した者は……」

なた「三族皆殺しにされてますね。

   というわけで司馬倫に続いて司馬冏が八王の乱から脱落したのでした」

コトタ「楊駿からずっと最大権力者が潰されるってパターンが続きますね……

なた「八王の乱ってのはそういう事件ですからね。

   では今回は少し長くなりましたし、ここら辺で終わりましょう」

コトタ「次回をお楽しみに!!」

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